紀陽情報システム株式会社

コラム

日本語で話す・日本語で伝える

システム開発の現場では、どんな言葉で会話が交わされているとイメージされるだろうか? いわゆる「IT用語」や、システム特有の略語、もしくは、コンピュータへの命令文であるプログラミング言語が飛び交っているように思う人も多いだろう。では、実際はどうだろうか?

例えば、お客様との打ち合わせでも、システム用語で説明した方が楽な場合がある。だが、それでは不親切で理解が得られない事も多い。やはりお客様の目線で、わかりやすい日本語で説明する必要がある。 また、お客様の言葉の中にひそんでいるシステム的なキーワードに着目し、論理的な日本語に置き換え、システム要件を詰めていく事も必要となる。 要は、シンプルで分かりやすくて論理的な日本語で会話するという事。書くと簡単そうだが、学校で習った国語とは少し違うので、すぐに実践するのはなかなか難しい。

日本語で伝える事が大切だと思う具体例を一つあげてみる。 以下の2つの回答例は、システム不具合の原因について、同じ事を答えている。

  • 回答例1)
    実際の不具合の箇所を指差しながら 「このIF文のAND条件にBを入れていなくて、CONTINUEにしていたのが原因です。」 といった回答。日本語ではなくプログラミング言語での回答である。
  • 回答例2)
    「○○処理の商品種類の判断にBの条件に対する考慮漏れがあったのが原因です。」といった回答。 これだと、プログラミング言語に関係なく状況が分かる。

また、回答例2では「商品種類の判断」という言葉により「この処理だけでなく商品種類の判断箇所全般を見直す必要があるのでは?」という新たな問題も明らかになる。経験からいってこのような回答ができる開発者は、こちらから言う前にその問題に気付き、「他の処理でも同じ考慮漏れがないか商品種類の判断を調べてみましたが、漏れていたのはこの処理だけでした。」といった事を報告してくれる場合が多い。逆にいうと問題を客観的かつ論理的に分析できているから、日本語でもきちんと伝えられるのだろうと思う。

もちろん専門用語や知識は必要だが、それに頼り過ぎず日本語で伝えたり、日本語を正確に聞き取ったりするという事は、システム開発でも基本となる大切な事だと思われる。 普段から意識しながら、「シンプルで分かりやすくて論理的な日本語」が使えるように心がけていきたいものである。

2007/03/13 Posted by M.M.