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ケーススタディで知るKJS2
公共システム編
KJSによる自治体向けシステム開発のケーススタディとして、住民サービスの向上を進めるために、和歌山県白浜町さまと協働で実証実験を実施したプロジェクトをご紹介いたします。

CASE 窓口DXツール「セルまど」を活用した実証実験

マイナンバーカードなどを利用した“書かない”
窓口で、住民と職員双方の負担を減らす
窓口サービスを実現
プロジェクトの概要
KJSでは、申請書などの記入が難しい高齢者の方や、マイナンバーカードなどを所持している住民の方が、自治体の窓口で記入する手間を減らせる窓口DX申請ツール「セルまど」を自社開発しました。
「セルまど」ではマイナンバーカードや運転免許証をICカードリーダーにかざし、氏名や住所などの情報を読み取って、自動で転記します。そしてペンタブレット端末を操作することで、必要な証明書の枚数などが申請書に記載された状態で印刷することを可能にしました。また、申請書裏面に印字されるQRコードを読み取ることで、自治体職員の方が入力する作業を省力化し、証明書などの迅速な発行業務を支援。同時に、マイナンバーカードの普及・利活用促進への貢献も目的としています。
2024年6月には、KJSが提供しているシステムのユーザーでもある白浜町さまにて、協働で実証実験を実施しました。
「セルまど」の大きな利点
・ 住民の方にとって
マイナンバーカードなどをICカードリーダーで読み取ることで、個人情報の入力の手間を大幅に削減。
・ 自治体職員の方にとって
提出された申請書裏面のQRコードを読み取るだけで、その後の作業負担を大幅に軽減。
システム導入の効果
2024年6月3日~6月28日の期間において、白浜町役場本庁舎の住民保健課住民係の窓口にて、書かない窓口の実証実験「シラまど」を実施。実際の使用場面において、どの程度効率化できるかや、使用するにあたっての課題の確認が行われました。この実証実験を通じて、概ね想定していた結果が得られましたが、課題も表出。今後さらなる改善を果たし、白浜町さまでの本導入、および「セルまど」の他自治体さまへの水平展開を目指しています。

プロジェクト担当者の声

公共システム開発三部
2020年入社
自治体さまとお話しさせていただくなかで、「窓口改革」が共通の課題として挙がってきます。「窓口改革」を含め自治体DXを進めるうえでは、課題と目標を明確にし、適切な手段を選択することが最も重要だと考えます。しかし、デジタル化は手段の一つに過ぎず、本質的な変革をどう実現するかが鍵となります。そこで考えているのが、変革のためのBPR(※)、手段としての「セルまど」の導入支援です。白浜町さまをはじめ、他の自治体さまでも導入いただけるようシステムの改善や機能の拡充を行い、より高品質なサービスを提供できるよう取り組んでいます。
※BPR:Business Process Re-engineeringの略。「業務改革」を意味する言葉で、業務フローや組織構造、情報システムなどをプロセスという観点から見直し、再構築すること。